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zoom RSS PSE法と仏CPE政策撤廃の社会風土

<<   作成日時 : 2006/04/13 16:36   >>

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フランスの若者を企業研修で受け入れたことがある。クレッソン女史(当時首相)が日本を酷評していた頃であり、なぜ彼女が日本の悪口を連発するのかなどが話題になった(女性であり、経済発展を続ける日本に対する嫉妬心ゆえと結論)。また、キャリア形成のための海外企業経験を、当たり前の様に考えていることに、社会風土の違いや文化度の差異を感じた記憶がある。彼は帰国後、パリ市内で同棲生活を始めると言う。同意の上での同棲は、撤回が困難となる前の確認実験であり、自由な個人間における契約自由の原則の典型例に思えた。

仏政府は雇用機会均等法として導入を決めていた雇用政策”CPE(初回雇用契約)”を撤回した。若年層の雇用促進が狙いであるとしたものの、試用期間中の2年間は企業側が一方的に解雇できるという内容に、学生や労働者が大規模な反対デモを繰り返したためである。雇用側と若者が対等な関係にあり、両者が同意した上であればCPEは有効に機能するのであろうが、その前提を欠く制度は存立困難であったのだろう。結婚前の同棲生活も雇用契約前の試用制度もモラトリアム期間の仮契約と考えてみれば、そのアナロジーには西欧型の合理主義的な発想が垣間見られる。

事実上の撤回となった日本のPSE法とフランスのCPEであるが、それに至った背景は大きく異なるように思える。製造物責任に関してPL法が既に整備されていたにもかかわらず、安全対策やリサイクル促進を謳い文句にしたPSE法は、何処か胡散臭さが感じられた。また、本格実施直前の撤回は、影響力の大きい一部の声に条件反射したことに加えて、何かしらの後ろめたさが作用して、合法的な脱法容認に至ったように映る。一方、CPE撤回は、長い歴史を通して獲得した、基本的な民主主義の手順を礎とする一般市民の行動が、時の政府に影響を与えたように見える。古代ギリシャ時代のデモクラティズムやカルタゴの自由契約に始まり、近代国家を創出した市民革命、さらに、1968年のの5月革命(ノンポリの学生であった私には関心外の事であった)などなど、彼我の社会風土醸成の歴史的な背景に思いを馳せ沈思。



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